KULTIVATION (Japan) 02/2013 – Interview with DESECRAVITY – Yuichi Kudo

東京をベースに活動するデスメタルバンド DESECRAVITY。?2007年の結成以降、既に国内 / 海外でのツアーやアルバムリリースもこなし、高い演奏技術、複雑ながら起伏に富んだ曲構成、そして圧倒的なステージングでその名を急速に広めている。今回はバンドのドラマーであり創設者でもある Yuichi Kudo に話を聞いた。
まずはバンド結成の経緯を教えてもらえますか?

僕がDESECRAVITYを始める前は、アメリカ/カナダでずっと音楽活動をしていたんですが、一度母国日本でバンドがやりたいと思って戻ってきました。北米で活動していたバンドの活動が一区切りついた頃、自分は今後何をしたいのか考えたとき日本で活動することを選択しました。僕は日本が好きだし、一からやっていける自信もありましたし。
このDESECRAVITYを始めたのが2007年の秋頃だったと思います。長い間日本に居なかったのでいわゆる横繋がりが無くメンバー探しには苦労しましたが、オーディションを開始して最初にギター兼ボーカルのYujiroが加わり、数ヶ月ほど二人だけでの活動が続きましたがメンバーチェンジを何度か繰り返して、現在はベースのDaisukeとギター兼ボーカルのShogoが加わって落ち着いています。
Daisukeは、他のバンドでプレイしているのを見てからずっと気になっていて、いつか一緒にやれたらと思っていて我慢できず僕から口説きました。Shogoは、丁度僕らがギタープレイヤーを探している時に友人の紹介で出会ったのですが、短期間でツアーが出来るほどに曲を仕上げて来て、アンサンブルでも良いVibeを感じられたので一緒にやっていくことに決めました。今はこのメンバーで活動出来ることを誇りに思ってます。

2009年にフィリピンツアーを行いましたが、現地の反応はどうでしたか?

ライブ活動をはじめてから約一年後に、フィリピンに行く機会を頂いてツアーをしてきたのですが、この時のマニラ公演は個人的に印象に残っていて、この時期まだ音源も出してなければデモも何も無く、誰も知らない無名のバンドにも関わらず僕らを招待してくれて、しかも当日は洪水になるほどの大雨でしたが、お客さんが大勢集まってくれて会場の外まで人が溢れていてもの凄かったです。
唯でさえ湿度が高いのに場内には空調も無く、雨と熱気で場内はほぼ無酸素状態で、曲が終わるたびに酸欠でクラクラしてました。僕の人生の中で一番湿度が高かった時間でした。しかしライブは最高に盛り上がって大成功でした。
マニラ公演のあとはそのまま空港へ直行してダバオに行く予定でしたが大雨で飛行機が飛ばず、空港の床で6時間以上寝待ちを食らってしまいダバオ公演は諦めかけたんですが、何とか飛行機が飛んでくれてダバオに到着できたのはよかったんですが遅延したおかげで現地に到着してすぐライブでした。でもライブはお客さんが大暴れで凄く盛り上がってくれたので良かったです。

翌年の2010年には北京で行われたPainkiller Festivalに参加する機会を頂きまして、EXODUSやDYING FETUSが参加していたフェスだったのですがこちらも会場一杯で大盛り上がりでした。僕らのステージでは機材トラブルが発生したりと不運なこともありましたがお客さんの反応は想像以上に良かったです。一曲目から大暴れでいい感触でした。

Erik Rutan(Hate Eternal,ex-Morbid Angel) をエンジニアに迎えた 1st album “IMPLICIT OBEDIENCE”をアメリカの名門レーベル Willowtip Recordsから2012 年にリリースしていますが、これの経緯について教えてください。

レコーディングが終わった後にMixing/Masteringのエンジニアを探していて、候補だった何人かに連絡をとったところ、Erikが一番僕らのスケジュールと合ったのと、音源を渡したらとても気に入ってくれて「是非俺にやらせてくれ!」と、とても良い反応だったのでお願いしました。当初はMixingだけお願いしようと思ってたのですが作業が進んで行くとErikのほうから「Masteringも任せてもらえないか」と言ってくれたので、こちらとしても願ってもない事でした。 数週間と短期間ではありましたが彼と一緒に仕事が出来てとても有意義で多くのことを学びました。お互いのこだわりや意見のぶつかり合いは多々有りましたが、何度も話し合って作り上げた作品なのでとても満足してます。

Willowtip RecordsとはErikと話す大分前から既に話し合いは始まっていて、当時僕らが一番望んでいたレーベルがWillowtipだったのでIMPLICIT OBEDIENCEのリリースが決まった時は嬉しかったですね。あのレーベルには良いバンドが揃ってますし、ずっと注目していたレーベルの一つでした。ヨーロッパのレーベルからも幾つか話は頂いたのですが、話の折り合いが付かなかったりして、最終的にWillowtipに決まってよかったと思っています。

同年には1st album “IMPLICIT OBEDIENCE”発売に伴った国内とアジアでのツアーも成功させていますね。

2012年1月にIMPLICIT OBEDIENCEがリリースされ、その後3月にアジアツアーを行いました。各地でよいプロモーションができましたし、現地の反応も全公演素晴らしかったです。アジアはとにかく熱い人が多いので、どこの国に行っても大盛り上がりでした。7月からは国内ツアーを行い、色々な方にご協力頂いて行われたツアーでしてので関係者やファンの方にはとても感謝してます。また国内はあちこち回りたいと思ってます。

影響を受けたバンド/音楽について教えてください。それとドラムを始めたきっかけについても。最初からデスメタルをプレイしていたのでしょうか?

音楽自体は幼い頃からずっとクラッシック音楽をよく聴いていて、ドラムを始めてからはフュージョンをよく聴いてます。ドラムを始めたきっかけとしてはメタルを聴き出してからで、それまでは将来サッカー選手になる予定だったんですが、メタルと出会ってからは一気に予定が狂ってしまい、今のような音楽人生を送ってます。
ドラムは一人暮らしを始めた15歳から始めて、それまではギターを数年やってました。ドラムに比べてギターは環境的にもやりやすかったので入りやすかったです。今となってはこの頃にギターを始めていてよかったと思ってます、理論や曲作りに大きく関わってきますからね。

18歳の時に渡米してサンフランシスコ、ボストン、ロサンゼルスと渡ってきたんですがボストン時代はBerklee音楽大学に入学し、多くのミュージシャンと出会って毎日刺激的な日々でした。ジャズ、フュージョン、ラテンといった音楽にも触れて色々と新しい事を学び、今のドラムプレイに大きく影響しています。今でもこれらの音楽はプレイしていてとても楽しいし、新しいアイディアが生まれてきます。
デスメタルを本格的にプレイし始めたのもボストンにいる頃からでロサンゼルスに行ってからはデスメタル一色という感じでした。ロサンゼルスではMusicians Instituteに通うことになり、その校内の廊下でSUFFOCATIONの曲をデス声で鼻歌しながら歩いているやつがいたりと刺激的な日々でした。
当時スクールメイトだったCharlesは今 ABYSMAL DAWNで活動してたり、講師だったRayなんかも今やKornだったりと多くの知り合いが活躍する姿を見てると、僕にとってもすごくいい影響を受けます。ある時カナダのデスメタルバンドから「うちでドラムやらないか?」とオファーを貰って、すぐカナダのバンクーバーに移りました。バンクーバーでは CRYPTOPSYなどビッグネームのバンドと共演したり、ツアーをしたり活発に活動してました。
バンクーバーに居るころはバンドメンバーで同居し、家に地下スタジオがあったので朝起きてドラム、飯食ってドラム、寝る前にドラムという生活を毎日送ってました。今思うとこの時期にメンタルやフィジカルが強化されたと思います。
僕の場合、具体的どのバンド/音楽に影響されたかというよりは、今まで聴いてきた音楽、見てきたものや感じたもの、人との出会いなど全ての経験が自分の音楽に影響を与えてるので、今後も様々な経験により僕の音楽やドラムプレイに影響し進化し続けるだろうと思います。

DESECRAVITYの楽曲は複雑でありながらも一度聴いたら耳に残るフレーズが満載だと思うのですが、そういったバランスは意識していますか?また、曲作りはどのようなプロセスで行われているのでしょうか。

僕が書く曲はただリフを繋ぎ合わせただけのものとは違い、僕の場合全ての曲に共通することが一つだけあって、それはどの曲にもストーリーがあるんです。そのストーリーを表現するのに、小説のように文字で表現するのか、映画のように映像で表現するのか、一枚の絵で表現するのかはそれぞれで、僕の場合は音だったということ。僕が曲を書く時は一つのストーリーが脳内にイメージされていてそれを音や楽曲で表現してるんです。だから曲展開にしろリフにしろシンプルなものから複雑なものまで幅広くあるし、デスメタルだからこう、スラッシュメタルだからこうとか、オールドスクールだからこう、ニュースクールだからこうとかいう考えは全くなく、技術に関してもそれを全面に見せつけるような曲は書くつもりはないし、そもそも僕にとっての技術は、曲を表現する為の力と思っています。勿論僕は音楽家なので音楽的な要素も注ぎ込みながら一曲一曲の作品を描いてます。

曲作りに関しては僕がほぼ全ての工程を行なっていて、まず僕がギターで曲を書いて、その後にベースを弾きながらベースラインを書きこんでいって、ドラムはギターリフ書いてる時に同時にイメージできてるのであとはアンサンブルしながら細かいところ調整したり、アレンジしていく感じ。
歌詞は、曲を書いてる時点でテーマやイメージは出来ているのでそんなに時間は掛からず書き終えます。そして最後にボーカルパターンを乗せて終わります。大雑把だけどこんな感じで仕上げていきます。

個人的なデスメタルのアルバム top 5は?

良い作品沢山ありますから、選ぶのは難しいです。でもCYNIC、 ATHEIST、 DEATHとか好きですよ。あとCRYPTOPSY、SUFFOCATIONとかも。もちろんもっと沢山好きなバンドはありますけど挙げ切れないので今すぐ思いつくバンドをいくつか挙げてみました。

最後に、今後のライブ予定や活動スケジュールについて教えてください。

今年(2013)は、2月にABORTEDの日本ツアーに参加するのと、まだちゃんと公表できてないですが春にはヨーロッパツアーの計画もあります。次のアルバムも出したいと思ってますし、数年先の事も考えてますが今具体的に言えるのはこれくらいですね。IMPLICIT OBEDIENCEで良いスタートが切れたと思っていますし、僕にはまだまだ多くの目標があるので、今後も皆にビッグニュースを届けられるように進んで行きます。

インタビューありがとう!
彼らのファーストフルアルバムはWillowtip Records からのリリースなので容易に手に入れる事ができるでしょう。近所のメタルショップにない場合は某大手ネットショップでも購入ができる。
ライブ情報はDESECRAVITYのウェブサイトをチェック!!

DESECRAVITY https://www.desecravity.net/
Willowtip Records http://www.willowtip.com/

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